基本的な進め方

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目標利益と許容損失を決める

リターンとリスクは概ねトレードオフの関係にあるので、大きな利益を得たければ、大きな損失も許容する必要があります。逆に、損失を抑えたければ、あまり大きな利益は期待できません。あなたが重視することはなんでしょうか?

シストレによって資産を継続的に増やそうとする場合、資金管理は非常に重要です。一定期間(1年、5年・・・)にどれぐらい資産を増やしたいのか、どれぐらいの損失までは許容できるのかを考えておく必要があります。

リスクの見積もりは特に重要です。どんなに優れた売買システムを持っていても、それを使う人間が損失による精神的ダメージに耐えられなければ、シストレを継続できません。リスク管理は厳しすぎるぐらいでちょうど良いでしょう。

一方、目標利益は過去の検証結果と実運用結果を比較する目安程度に考えれば良いと思います。取引回数にもよりますが、期待通りの結果はすぐにはでません。目標はあくまで通過点として、冷静に結果を分析して、売買システムの改善に生かしましょう。

売買ルールを決定

 対象の選定

売買する対象(株であれば銘柄、FXであれば通貨ペア)を選定する際にはボラティリティ(価格の変動率)の大きさを考慮しましょう。ボラティリティの大きな対象(例えば新興企業の株)を売買する場合はハイリスク・ハイリターンとなります。

また、対象が株式の場合は市場流動性の考慮も必要です。市場流動性が十分でない場合は、マーケットインパクトが高くなる、すなわち、自身の売買が売り値の下落や買い値の上昇をもたらすため、期待通りのシストレができなくなる可能性があります。

短期トレードの場合は、自身の売買が市場における1日の売買代金の0.5%程度(多くても1%)に収まるようにするのが無難です。例えば、平均1億円の市場売買がある銘柄を購入する場合は、50万円程度が上限の目安となります。

仕掛けと手仕舞い

仕掛けと手仕舞いのタイミング決定には、移動平均線のクロス、移動平均乖離率、ボリンジャーバンドなどのテクニカル指標(あるいはPERなどのファンダメンタルズ指標)を用います。テクニカル指標については別ページで解説します。

以下には、仕掛けと手仕舞いの概念図を示しました。仕掛けが買いの場合、①価格が一定水準まで低下した際に仕掛ける、②上昇を確認してから仕掛ける、あるいは、③抵抗線を抜けたことを確認してから仕掛ける場合などがあります。

手仕舞いについては、仕掛けと同様にテクニカル指標を用いてタイミングを決定する、仕掛け価格から一定の上昇(または下落)があった場合に利益確定(損切り)する、仕掛け日から一定期間が経過した際に決済する場合などがあります。

仕掛けと手仕舞い_t

仕掛けと手仕舞いの方法としては、寄成、引成、指値、逆指値(指値・成行)があります。この中で扱いやすいものは寄成と指値です。指値は寄成よりも有利な価格で仕掛けることができますが、約定率は低くなります。引成と逆指値(指値)は約定率の考慮、逆指値(成行)はスリッページの考慮がそれぞれ必要です。

バックテスト

バックテストとは、過去の株価あるいは為替の時系列データを用いて、上記売買ルールを検証することを意味します。バックテストを通じて長期間の市場動向のパターンを分析する事により、どれくらいの利益を期待できるのか、また、どれぐらいの損失をあり得るのかを知ることができます。

バックテストを行う際にの注意点は以下の通りです。

  1. 過剰最適化を避けるため、できるだけ長い期間のデータを用いる。
  2. 実運用と同じ条件で行う。(信用売買可能か、マーケットインパクトは小さいか、スリッページの設定が適切か)
  3. 資金管理を適切に行う。(1銘柄の購入価格×同時保有銘柄数≦資金)
  4. 税金と手数料を考慮する。

システムの判定

バックテストによって、総利益、最大ドローダウン(連続した損失)、プロフィットファクター(利益と損失の比)、取引回数、勝率などを得ることができます。
これらの値をもとに、先に述べた目標利益と許容損失と照らし合わせて、自分の求めているシステムに合致しているかどうかを判断して下さい。合致していない場合は、売買ルールの見直しを行います。

私が重視しているのは、最大ドローダウンが小さいこと(低リスク)と取引回数が多いこと(高い総利益かつ低い過剰最適化の可能性)、次いでプロフィットファクターが高いことです。

プロフィットファクターなどの判定基準の詳細は別ページで解説します。

テスト運用

テスト運用の方法としては、以下のようなものがあります。

  1. 直近のデータ(1~数年)を用いずにバックテストを行い、システムを最適化する。次に、直近のデータ(1~数年)を用い、シミュレーションとしてテスト運用を行う。
  2. 資金を投入せずにテスト運用を行う。(デモトレード)
  3. 資金の数分の一を使って実取引を行う。

実運用

バックテスト、テスト運用を経た後、いよいよ実運用です。実運用の結果をバックテストの結果と注意深く比較・観察しつつ、適切な資金管理の元でシストレを行って下さい。

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