この記事ではFortran90プログラムの記述ルールと変数の型について説明します。
記事の最後にサンプルプログラムを掲載しています。
プログラムの記述ルール
・基本構成
Fortran90プログラムの基本構成は以下のとおりです。
program xxx ! プログラム名
__implicit none ! 暗黙の型宣言を禁止*
__integer :: i ! 変数の型宣言 (整数型)
__i = 100 ! 命令文 (iに100を代入)
__write(*,*) i ! 命令文 (iを出力)
end program xxx ! プログラムの最後
*implicit noneは推奨設定です。暗黙の型宣言を許してしまうと、後々デバッグで苦しむことに・・・。なお、変数の型宣言はimplicit noneの直後(命令文の前)で行って下さい。
・文字数
1行に記載できる文字数の制限は132文字です。
個人的にはあまり横に長いプログラムを書きません。読みにくいので。
・継続行
長い式を書くときなどは、前の行の「最後」と後の行の「最初」に & を記載すると、継続した行として見なされます。
・コメント文
! (エクスクラメーションマーク)以降の文字がコメントになります。
・複文
; (セミコロン)で区切って、複数の命令を1行に書くことができます。
プログラムが読みにくくなるので、極めて明確な場合を除いて推奨されません。
変数の型
よく使う変数の型は以下のとおりです。
integer ! 整数型
real(8) ! 倍精度実数型
character(len=x) ! 文字型 (xは文字数)
logical ! 論理型 (真と偽)
integer(1) ! -128 to 127の整数型*
*integer(1)はメモリを節約したい場合に有効です。例えば、テクニカルシグナルの判定などに使うことができます。
(買いシグナルの場合 = 1, 売りシグナルの場合 = -1, 仕掛けない場合 = 0)
サンプルプログラム
サンプルプログラムを下記します。4-8行目が型宣言、10-14行目が値の代入、16-21行目が出力です。16, 17行目には継続行(&)のサンプルを記載し、21行目には複文(;)のサンプルを記載しました。複文は前述の通り、読みにくいので非推奨な書き方です。
以下のFortranプログラムをコピペし、****.f90の名前で保存して下さい(****の部分は適当でいいです)。コピペが面倒な場合は、こちらからダウンロードして下さい(右クリックメニューから保存)。→ sample02.f90
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 | program sample02 implicit none !-------------------------------------------------------------------- integer :: i real(8) :: r character(len=10) :: c ! len=x ; x is the number of words logical :: l ! .true. or .false. integer(1) :: i1 ! -128 to 127 !-------------------------------------------------------------------- i = 17750 r = 17750.68d0 c = 'Nikkei 225' l = .true. i1 = -1 !-------------------------------------------------------------------- write(*,*) "If I had to sum up my practical skills, & &I would use one word: survival. George Soros" write(*,*) i write(*,*) r write(*,*) c write(*,*) l ; write(*,*) i1 end program sample02 |
使い方は、前記事と同様に、****.f90を以下の****.batにドラッグ&ドロップするだけです。
64bit用 → comp_exe_64.bat
32bit用 → comp_exe_32.bat
こんな画面が出たでしょうか?出ていれば正常終了です。
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