ボリューム(volume)とは出来高を意味し、その名の通り、出来高の動向に基づいたテクニカル指標です。
一般的に出来高は株価に先行すると言われており、出来高が増えていくとともに株価が上昇し、出来高が減り始めると株価も下落していきます。
ボリュームレシオでは、出来高の上昇・下落から株価の割安・割高を判断し、売買タイミングを計ります。
計算方法
ボリュームレシオ(Volume Ratio)は以下に示すように、2通りの計算方法があります。期間nには、14日、25日などがよく用いられます。
ボリュームレシオ1
$$VR1(n)={ \frac { U(n)+S(n)/2 }{ U(n)+D(n)+S(n) } }\times 100$$
ボリュームレシオ2
$$VR1(n)={ \frac { U(n)+S(n)/2 }{ D(n)+S(n)/2 } }\times 100$$
U: 期間n日内で株価が前日比で上昇した日の出来高合計
D: 期間n日内で株価が前日比で下落した日の出来高合計
S: 期間n日内で株価が前日比で変わらなかった日の出来高合計
売買基準
ボリュームレシオを利用した売り買いの判断の目安は以下の通りです。
ボリュームレシオ1
・30以下は売られ過ぎ水準 → 買い
・70以上は買われ過ぎ水準 → 売り
ボリュームレシオ2
・70以下は売られ過ぎ水準 → 買い
・250以上は買われ過ぎ水準 → 売り
検証結果
検証期間:1992/1/21~2015/12/30
投資対象:全銘柄
単利運用、税金20.315%、手数料0.285%(×2)
1取引の金額:10万円
1日の購入銘柄数上限:10
売買優先順位:5日平均乖離率・昇順
保持銘柄数上限:10
仕掛け方法(1):ボリュームレシオ1(25日)が30以下の翌日に寄成/買い
仕掛け方法(2):ボリュームレシオ2(25日)が70以下の翌日に寄成/買い
手仕舞い方法:5日後に寄成/売り
同じ逆張り指標である移動平均乖離率と同様に、2007年頃までは好調な成績です。
ボリュームレシオ2については、2007以降右肩下がりになっています。
本日の売買シグナル
→ボリュームレシオ1(25日): 買いシグナル
→ボリュームレシオ1(25日): 売りシグナル
→ボリュームレシオ2(25日): 買いシグナル
→ボリュームレシオ2(25日): 売りシグナル