ボリンジャーバンド


ボリンジャーバンドは、1980年頃にJohn Bollinger氏が考案した指標で、統計学の標準偏差の考え方に基づいた指標です。標準偏差(σ)とは、個々の値が平均値からどれぐらいバラツイているかを数値化したものです。


ボリンジャーバンド_解説


ボリンジャーバンドによる売買では、価格の大半が標準偏差(±2σ, ±3σ)で表される帯(バンド)の中に収まるという考え方に基づいて、売り買いの判断を行います。

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計算方法

ボリンジャーバンド(Bollinger Band)は、次式で示すように、移動平均および標準偏差から求めることができます。平均区間nには21日などが良く用いられます。

$$bband(X,n)=ma(n)\pm X\sigma (n)\\ ma(n)=\frac { 1 }{ n } \sum _{ i=1 }^{ n }{ { c }_{ i } } \\ \sigma (n)=\sqrt { \frac { 1 }{ n-1 } \sum _{ i=1 }^{ n }{ { \left\{ { c }_{ i }-ma(n) \right\}  }^{ 2 } }  }$$

(bband: ボリンジャーバンド, n: 平均区間, c: 終値, ma: 移動平均, σ: 標準偏差)

売買基準

ボリンジャーバンドを利用した売り買いの判断の目安は以下の通りです。

順張り(トレンド発生時)
・株価がma+2σを上抜いた → 急騰を意味していると判断して買い
・株価がma-2σを下抜いた → 急落を意味していると判断して売り

逆張り(レンジ相場)
・株価がma+3σに近接した → 天井を意味していると判断して売り
・株価がma-3σに近接した → 底を意味していると判断して買い

検証結果

検証期間:1992/1/21~2015/12/30
投資対象:全銘柄
単利運用、税金20.315%、手数料0.285%(×2)
1取引の金額:10万円
1日の購入銘柄数上限:10
売買優先順位:5日平均乖離率・昇順
保持銘柄数上限:10
仕掛け方法(順張り):株価が+2.0σ(21日)を上抜いた翌日に寄成/買い
仕掛け方法(逆張り):株価が-2.5σ(21日)を下抜いた翌日に寄成/買い
手仕舞い方法:5日後に寄成/売り


ボリンジャーバンド_検証


逆張りは移動平均乖離率と同様に2007年頃までは好調ですね。
順張りはゴールデンクロスと同様に全期間で不調です。
手仕舞い方法の変更や、別の指標との組み合わせ、などの工夫が必要そうです。


→ボリンジャーバンド(順張り): 買いシグナル
→ボリンジャーバンド(順張り): 売りシグナル
→ボリンジャーバンド(逆張り): 買いシグナル
→ボリンジャーバンド(逆張り): 売りシグナル


→ 次の記事へ(MACD)
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